虫歯の進行
《虫歯の段階》
虫歯は、初期のC1から抜歯になるまで進行したC4まで段階的に進行していきます。
虫歯になっていても初期のうちは簡単な治療で治す事ができます。
一生、自分自身の歯で食事をするには、そういった虫歯にかかってしまった歯を一日でも早く発見して治療することが大切なのです。
定期健診を受けることも重要です。
【治療方法】フッ素塗布やブラッシング等で進行を止めることができます。
【治療方法】虫歯になった部分を削ります、歯科用プラスチックを詰めて治療します。(レジン)
【治療方法】虫歯になった部分を削り、詰め物で補います。(インレー)
【治療方法】神経を除去し、神経が入っていた管消毒します。薬剤を詰める根管治療を行い、被せ物を被せます。(クラウン)
【治療方法】抜歯の必要なケースが多いです。抜歯の後は、ブリッジや入れ歯、あるいはインプラント治療などがあります。
虫歯の原因
虫歯は、口の中の虫歯菌が、食べかすなどに含まれる糖分をエサにして酸を出して、歯を溶かすことで進行します。虫歯には、なりやすい人となりにくい人がいます。
その差は主に以下の4つの要因が重なり合う度合いによって生じてきます。
虫歯菌
虫歯を引き起こす原因の虫歯菌が多いことで、虫歯にかかりやすくなります。
糖分
糖分が多量に含まれている食べ物を多くとると、虫歯菌はどんどん酸を作り出してしまいます。
歯質
もともと歯質が強い方と弱い方がいます。歯質が弱いと虫歯菌が作る酸により歯が溶けやすくなってしまいます。
時間の経過
食後30分過ぎると、虫歯菌がより活発になります。食後30分以内に歯みがきをする習慣を身につけましょう。
当院の取り扱い素材
オールセラミック
セラミックのみで作られた詰め物・被せ物。美しく、強度に優れています。
メリット | 自然な白さと透明感が再現され、見た目が美しい
強度が高く、長持ちする 歯、歯茎ともに変色の心配がない 金属アレルギーの心配がない |
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デメリット | 噛む力の強い奥歯には、適用できないことがある
天然歯より強度が高いため、噛み合う上下の歯には適用できない |
メタルボンド
金属の土台にセラミックを焼きつけた被せ物。
金属の強さとセラミックの美しさの両方を備えています。
メリット | 見た目が美しい
強度が高く、奥歯やブリッジにも適している 銀合金と比較し、金属イオンの流出が遥かに少ない |
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デメリット | 土台が金属のため、透明感にはやや劣る
金属アレルギーの心配が、まったくないとは言えない 歯茎に変色が起こることがある |
ハイブリッドセラミック
セラミックとレジン(歯科用樹脂)をかけ合わせた素材、ハイブリッドセラミックで作られた詰め物・被せ物。
メリット | 適度な硬さのため、噛み合う歯や歯周組織を傷めない
歯茎の変色が起きない オールセラミックと比較し、費用が抑えられる 金属アレルギーの心配がない |
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デメリット | オールセラミックと比較すると、審美性に劣る 長期間の使用で、多少の変色が起きる |
ゴールド
ゴールドで作られた被せ物。
メリット | 強度に優れ、奥歯に適している
天然歯に近い硬さを再現できる 丈夫で長持ちする |
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デメリット | 見た目は目立つ
金属アレルギーの心配が、まったくないとは言えない 歯茎に変色が起こることがある |
金銀パラジウム合金
銀、パラジウムなどを使った銀合金
メリット | 健康保険が適用できる |
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デメリット | 色が目立つ
2次むし歯になりやすい 金属アレルギーになる可能性がある |
金属床義歯
レジン床と違い非常に薄くできるので違和感が少ないのと、金属ですから強く、割れません。
これは利点ですが、欠点は高価なことです。
部分入れ歯の場合は、残存している歯の状態により設計をさまざま考えることが可能です。
また、金属床の部分入れ歯の場合、クラスプ自体も床と一体として鋳造して作るので
壊れにくく、精密なものになります。クラスプの設計もさまざまです。
金属床ノンクラスプ義歯
金属床ノンクラスプ義歯は、異物感が緩和され、発音がしやすく、噛む力がかかっても変形しにくいため、より強く噛むことができるようになります。
なぜ定期健診や歯周病予防が必要なのか?
「乳歯が生えたら」
乳歯は虫歯になりやすいので、生えた時点から予防が必要になると考えましょう。
乳歯が生えたら一度、ご来院して相談してください。
お子様の虫歯の原因は?
生まれたばかりの赤ちゃんには、虫歯の菌がありません。
皆様はご存知でしょうか?
お子さんが3歳頃からは、ほぼ全員のお口の中に虫歯菌が存在すると言われています。
では、お子さんのお口に虫歯菌はどこからやってくるのでしょう。
そのルートは・・、なんとお母さんやご家族のお口からなのです。
歯磨きの習慣について
「歯磨きはいつからはじめるの?」という疑問をよく耳にします。
虫歯は、歯が生えた時点から発症する可能性があります。歯が生えたらすぐ、ブ ラッシングをはじめるようにしましょう。
歯と歯の間、歯の溝などが、虫歯ができやすい場所。
1日1~2回を目安に、ブラッシングしてあげてください。
また少し大きくなったら、お子さん自身のブラッシング習慣をはじめましょう。
はじめはうまくみがくことはできませんが、「歯をそうじすること」の大切さを、小さい頃から教え、ケアの習慣を身につけさせてあげることが大切です。
仕上げみがきは大切
まだ自分自身でお口の中をきちんとみがき上げることは難しいお子さんには、親御さんの仕上げみがきがとても大切です。
1日1回でもかまわないので、夜寝る前にはしっかりみがいてあげましょう。
ブラッシングは、1日に何回もするよりも、1回をていねいに行うほうが効果的だと 言われています。
お子さんの頭を親御さんのおひざに乗せ、奥歯や前歯の裏側まで覗き込んで、ていねいにみがいてあげましょう。その際にはお子さんのお口に 合った歯ブラシを
使用すること、またデンタルフロスで歯と歯の間の汚れを落とすことが大切です。
キシリトールについて
キシリトールは、虫歯の原因菌の活動を抑制することができます。
キシリトール入りのガムやタブレットを、おやつ感覚でとるようにするのもおススメです。
妊娠中や授乳中の方へ
良く妊娠中は虫歯や歯周炎になっても、胎児や体への負担を考えて治療すべきか迷われる方が多いかと思います。
妊娠中や、授乳中は女性ホルモンが増加するため、虫歯や歯肉炎にかかりやすくなります。
一方で、母体が中等度以上の歯周病にかかると、低体重児の出産や早産のリスクが高まるとも言われています。
親御さんの歯の異常は、わが子と決して無関係ではないのです。
妊娠の可能性のある方、妊娠中・授乳中の方は、受診時に必ずその旨をお申し出ください。
「妊娠中」の方
適切な治療時期
つわりなどが軽減する、安定期(妊娠5~7ヶ月)に治療するのが望ましいとされています。胎児にとって特に重要な妊娠初期、母胎に負担のかかる妊娠後期は、応急処置にとどめておく方がよいでしょう。
適切な歯科医院でのレントゲン撮影
基本的に問題ありません。歯科治療におけるレントゲン撮影は放射線量が微量であり、また撮影箇所の口腔が子宮から離れているからです。
当院では、被曝量を通常のレントゲン装置より大幅に軽減したデジタルレントゲン装置を導入しています。安心してお受けいただけます。
飲み薬
妊娠4週から10週の間は、飲み薬が胎児に影響を及ぼすと言われています。
その期間は、原則としてお薬をお出ししませんが、症状によっては処方が必要な場合もあります。
麻酔
局所麻酔ということもあり通常の麻酔量であれば問題ないと言われています。
緊急の場合を除いて、麻酔を使わず応急処置にとどめます。
「授乳中」の方
飲み薬
当院では、母乳への影響が小さい安全性の高い薬を選んで処方しています。 原則としてお薬をお出ししませんが、症状によっては処方が必要な場合もあります。
フッ素塗布
歯の表面がとても柔らかい乳歯や生え始めの永久歯に、フッ素塗布は特に有効な虫歯予防法です。
歯の表面にフッ素を塗布する事で、歯の質を強くし、虫歯になりにくくする処理です。
フッ素塗布は、歯全体の予防処置になります。
シーラント
シーラントとは、奥歯のかみ合う部分の溝を埋め、虫歯を予防する方法です。
特に、乳歯の奥歯や六歳臼歯に有効です。
乳歯の奥歯は、歯ブラシの毛先では届かないほど細かく深い溝がたくさんあります。
知らず知らずのうちに磨き残しがたまりやすく、やわらかい乳歯は虫歯になりやすい状態です。
フッ素塗布とは違い、局部的な予防する治療になります。
気になることがあれば早めに医師にご相談ください。
保険適応の診療です。